周りはみんなおもしろいと口をそろえて言っていたので、そのレビューを信じて視聴した作品です。「そんなにいいのね!」と思って見ると、「う~ん」となる場合もあるのですが、『ああ、私の幽霊さま』は違いました。
キュンキュンしながら楽しく見られるだけではなく、各々のキャラクターが持つ切なさや悲しみなども描かれていて、この作品にも泣かされてしまいました。(→ すぐ泣く)
目次
パク・ボヨンちゃんの陰と陽の演技は必見!
ボンソンは恋に消極的で、オーナーに恋心を寄せながらも、遠くから見ているのが精一杯。なのだけど、恋に積極的なスネが憑依した時は、本当に別人!言いたいことはおかまいなしに口にし、オーナーにはぐいぐい迫る!
演じているのが、かわいさあふれるボヨンちゃんゆえ、迫っていても妖艶な女の色気とは対照的に、かわいさ満点!(ちなみにボヨンちゃんは「かわいい」より「セクシー」と言われたいのだそう)
積極的なボンソンに対し、堅実なスーシェフの態度には、こちらがしびれを切らしてしまうくらい。イケイケなボンソンを見ていると、本当にスネが憑依しているように見えるし不思議。それくらいボヨンちゃんの演技、本当にうまいです。
家族を思うことの大切さを教えてくれるスネ
主人公に憑依するからという理由もありますが、インパクトがあるのは、男性に対して積極的なところばかりではありません。食堂を営む父親、まともに働きもせずフラフラしている弟への愛情が半端ないのです。
生前は、食堂の看板娘として食堂の経営を支えていました。そんな姿や亡くなってからも、ずっと家族を思い続けるスネには、心が温まります。彼女の姿を見たら、「家族を大事にしなくちゃ」と思わされるはず。
スネが亡くなった本当の理由が切ない
キム・スルギ演じるスネは、自分がなぜこの世を去ることになったのか、その理由を覚えていません。ずっと成仏できないのは、まともに恋愛できないままだったからだと思い続けています。
ところが、ボンソンの恋愛成就に手を貸している間に、なぜ亡くなってしまったのか、その理由が明らかになっていくのです。純粋なスネを思うと、本当に不憫でなりません。
最後は真実を知ることになりますが、結末を考えると結局わかった方が良かったのかもしれないと思うけど、とても複雑な心境。感じ方は人それぞれだと思うので、ぜひ見てみてください。ドラマなんだけど、スルギちゃんの演技にもぐっと引き込まれ、泣けてきます。
ナルシストだけど、意外にも堅実なソヌの魅力満載!
ナルシストで自信があり、恋愛に積極的かと思いきや実は堅実。大学時代から想いを寄せるソヒョンにも、ずっと想いを告げられないままでいます。
スネが憑依したボンソンに迫られても、簡単には誘いには乗らない。ゆっくりと2人の関係を進めていこうとします。そんなところに、ソヌの男らしさが感じられるのです。
仕事もできるし、事故で車いす生活を強いられている妹のことも大事にする。クールでも、あたたかい人柄を持っているというギャップもまた、素敵に見えます。
サンレストランのスタッフ、ジュンの思いやりに癒される
寡黙で感情を表に出すことはほとんどありませんが、彼もまたソヌのように優しさを秘めた男性。ボンソンが悩んでいる時には、そっとアドバイスをするなど、恩着せがましさはまったくありません。だから見ていて、心ときめいてしまいます。
ソヌの不注意でやけどをした時も、隠し通そうとするなど、義理にも熱い男。淡々としていても、何かと情が深い。こんな同僚や先輩がいたら、本当に心強いと思えるはず。
『ああ、私の幽霊さま』を視聴した感想まとめ
幽霊が憑依した女の子の恋愛ドラマって、とても斬新な設定です。それが逆におもしろくなくなってしまう可能性もありそうですが、ボヨンちゃんの演技力で、本当に幽霊が身体に入り込んでいるように見えるから、とても楽しく鑑賞できます。
主要人物を演じるチョ・ジョンソク、パク・ボヨン、キム・スルギのみならず、脇を固めているのは実力演技派の俳優さんたち。
まずは、スーシェフの親族。チェ・ソンジェ(スーシェフの妹の夫役)シン・ウンギョン(スーシェフの母親役)、イム・ジュファン(スーシェフの妹役)。みなさん、主役級の役者さんです。
サンレストランのスタッフを演じるカン・ギヨンとオ・ウィシクは、ベテランの脇役俳優さん。安定した高い演技力を持つ俳優さんが勢ぞろいしているので、それもまた見どころのひとつ。みんな光って見える!
それから単なるラブコメではなく、こちらの作品にもサスペンスが盛り込まれています。恋愛の要素が幸せなだけに、サスペンスな部分は暗く悲しい闇が描かれているのです。
最終回を見終わるった時には、幸せな気持ちと切なさが入り混じったような感情を抱きました。こういうドラマを見たのは、久々かもしれません。
